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2008年9月 2日

Nike THE HUMAN RACE 10K で日本代表として世界と戦ってきた

Nike THE HUMAN RACE 10K

http://inside.nike.com/blogs/humanrace-ja_JP

世界中で同日開催し、各国とタイムを競い合おうというNikeがブチあげた壮大な企画「Nike THE HUMAN RACE 10K」が夏の最後の日8月31日についに開催。
山梨県本栖湖でのレースの他、代々木公園や自分たちの普段の練習コースで10km走ってバーチャル参加もできるという企画だけど、レース後のライブに惹かれて本栖湖まで行ってきました。

参加費は5000円。そのうち2000円をユニセフ・WWF・ランスアームストロング基金のいずれかに寄付する仕組み。僕は自転車乗りなのでアームストロング基金にした。
正味3000円の参加費なのに、参加キットにはナンバーがあらかじめプリントされたDRYFITTシャツがついていたり、現場ではVittelやゲータレードのエイドステーションが設置されていたりと至れり尽くせり。

気になる本栖湖までのアクセスは、東京や大阪からツアーバスが出ていて、往復2000円とこれまた破格でどこで利益を得ているのか計算に悩むような構成。

おそらくここにはNikeならではの巧みなマーケティングソリューションが隠されているはずなのだ。

レース後のライブもまた豪華な面々。

木村カエラ、DJ Aki、The Cavemans、サンボマスター、HOME MADE家族、bird、HITARO(HIFANA+DJ KENTARO)with vj GEC

レースしてなくても確実に死ねる人たちが含まれていて、僕の場合はHIFANAがでると知らされる前は「バーチャルでいいや」と思ってたんですが、HIFANA決まった瞬間応募してしまいました。

実は「5km以上走ると壊れる膝」を持つ身として、10kmは超えられない壁だと思っているフシがあって、いかにこれを完走するかが当日楽しむ肝だと思われるわけです。
レースで全ての力を振り絞ってしまったら、帰るに帰れない。ある程度余力を残し、膝を痛めないようにしつつ走りきるには...

そんなことを考えながら、5:13舞浜発の電車に乗り込むわけです。

東京発のツアーバスは6時発予定。
鍛冶橋交差点近くにあるバスターミナル(普段は消防署の訓練所)から、首都高を介して中央道へ。
新宿あたりまで意識があったのだけど、その先からは寝てしまって気がつくと富士急ハイランド。
また寝てしまって気がついたら会場。

iPhone-photo

すごい人。
参加者は1万人ほどらしい。海外に比べると(スペインは20万人だとか)恐ろしく少ない参加者だけど、もしこの会場に20万人も集まったら、間違いなく去年のF1の悪夢が繰り広げられると思う。

既に着替えて到着している人もいるし、途中のトイレで着替える人もいる。
ランニングウェアによっては、下着を脱ぐ必要があるものもあるので、トイレで着替えるとプライバシーが確保されて安心なんだろう。

10分ほど歩くと会場に到着。既にコースが用意されていて、久々のレース熱も加熱し始め、あーいよいよきちゃったんだなー10キロもつかなーこの膝壊れたらどうすっかなーと思いを巡らせはじめます。

iPhone-photo

わりと広い更衣室(ストレッチエリアつき)で着替えて、クロークバッグに荷物を突っ込んでクローク受付に入ります。

iPhone-photo

レース前みたいだけど実はエントリー受付という罠。
みんな同じシャツを着てるので真っ赤。

クローク受付順にブロック分けされて、そのブロックごとにスタートします。ウェーブスタートと言うらしい。

受付を済ませて富士宮焼きそばをたべて、MUSASHIのHUAN(体脂肪燃焼系サプリ)を飲んで、のんびりストレッチなどをしながらスタートを待ちます。

グループはE。スタート予定は10:50。Aから順に5分ごとにスタートしていく。
スタートセレモニーでは著名陸上選手(北京五輪銅メダリストや為末大)が登壇したりしていたのだけど、僕がいた位置からはメインステージが見えず。
走行してる間にEブロックの集合がかかったので、集合エリアへ。

Aグループスタート。そこから順次グループがスタートするごとに拍手と歓声でランナーを送り出す。
僕は元々自転車のレースをやっていたこともあって、こういったレース会場の独特の一体感がたまらなく好き。いくら目立っても浮くことがない。

さて、Eグループスタートの順番が来た。
入念な膝周りのストレッチに加えて今回の作戦を立てた。

「制限時間90分をいっぱい使う」

10キロなので1キロあたり9分。早歩き程度の平均速度を保つとついてしまう計算。まさにジョギング。膝を痛めてしまうと階段の上り下りができなくなってしまうので、膝優先で攻めることにした。

「スタート30秒前です!」の声がかかり、ふくらはぎと太ももを叩き上げる。全身に行きますよ!と合図を送る。
高まる鼓動、狭まる視界、聞こえなくなる周りの音。
10年前の僕が今の僕を見たらどう思うだろう「10kmも走れない?信じられへん」と言うに決まってる。
なまっている体を恨めしそうに思うだろうな。今の僕でも実際にそうだし。
今日のレースで何かを変えられればそれでいい。結果を追うのはあとでいい。とりあえず、完走しよう。全てはそこから。

カウントダウン5秒。
拍手と歓声に包まれて、10:50分スタート。

手元の時計をスタートさせて走り出す。みんな予想通り結構な速度で走っていく。
まずははじめの2kmで膝の感覚を掴もう。

このレースでは2kmごとにウォーターステーションが、6kmにエイドステーションが設置されてあって、10kmとはいえ至れり尽くせりだ。

最初の2kmは軽い上りと下りのセット。左回りの折り返しがあるので、左足の負荷が気になるところ。
似たようなペースで走る人を見つけては、その後ろにつく。

1kmを過ぎてしばらくしたところで折り返し。本栖湖の駐車場が給水所になってた。
ゲータレードを少し飲んで、スポンジで水を背中にかける。激冷たい。

コースは右に折れ、本栖湖畔に降りる。
これがもう絶景。土路面なので膝にも優しく、体力はなくなるけど快適に走れた。

2kmポイントを過ぎて舗装路に戻り、ここからは下り。

経験上、3km過ぎるまでは息も上がってしまってつらいけど、そこから先は心臓も肺もご機嫌になるので、膝さえよければどこまでも走っていける気がする(ジョギングだしね)。

3kmポイント通過。

折り返しているのでスタート地点に戻っていく形になるので、ウェーブスタートした後のグループとのすれ違いが怖い。

4km手前で給水所。

例によってゲータレードを少しとスポンジをもらった。
水を膝にかけようかなって思って水を取ったら中身がゲータレードだった。

コースは一気に森の中へ。

気温も低くて涼しく、日射もなく木々の間から見えるきれいな水もまた良し。
コース全体はかなりフラットに作られているのだけど、ここはほんの少し登り。

4km5kmは森の中にあった。

所々でスタッフが応援に立ってくれていたり、nikeが応援メッセージの看板を立てていたりと、細かいところの気配りがやる気を奮い立たせてくれる。
このあたりから左膝に違和感。
5kmポイントにはチェックポイントがあった。

どこからか太鼓の音が聞こえてきた。

6kmポイント手前でミストマシンを持った集団がランナーを冷やしてくれてた。遠慮なくかけてもらったら、サングラスが水滴まみれになって前が見えなくなった。
給水所ではゲータレードを少し。スポンジがちょっとしかなかった。

太鼓の音は地元の人だろうか、ジャンベを使ったグループだった。たまに銀座とかで一人で叩いている人を見るが(だめんずに出ていた平和を願って太鼓を叩いてる人だろうかと気になる)、ここのは集団。アフリカの民族音楽のように、勇気を出させる効果があるのだろうな。

ここからは森が切れ、一気に日射が襲ってくる。
嫌でも体が熱くなって、汗が噴き出してくる。たかが10kmだけど、初挑戦の人たちにとってはかなりタフな戦いを強いられていると思う。

6kmポイントを通過したあたりから歩いている人をチラホラ見かけるようになった。

規定では90分で走りきる必要があるのだけど、スタートの感じやチェックポイントが5kmにしかないあたり、別に大丈夫なんだろうな。

7km手前。スタッフが「もうすぐ7kmですよ!」と声をかけてくれていた。

7km通過。

膝の違和感は変わらずだけど、痛みが走る程度ではなく、走り切れそうな予感。
自己最高距離(社会人になってから)を更新中である。

沿道のスタッフが「のこり3km切っています!」と声をかけてくれていた。
家と駅への往復の距離に相当。膝を壊した際、リハビリ程度に走る距離もまた3km。あとはもう、散歩の気分で走ればいい。

本栖湖はウインドサーファーがおおいのか、湖畔にはそれらしき人影が見えた。

8km。

最後の給水ポイント。
手前でスタッフが「水がなくなった」と無線で連絡しているのが聞こえた。

ラストスパートかけるまえに給水する人が多いのか、需要を捌ききれなかったのだろうか。
後々来る人のことを思うと心配。

残り2kmを切り、周りの人のモチベーションも上がってくるのがわかる。

9km手前。

ゴール地点が視界に。
湖畔が真っ赤に染まっていた。

9km。
周りはラストスパートをかけ始める。
僕は変わらないペースでボチボチと。1km切ればかなり気が楽に。たとえるなら大手町から京葉線の東京駅までとか。そんなレベル。

9.8km。
ここから湖畔へ降りる。
フィニッシュラインは目の前。沿道では先にゴールしていた人たちがハイタッチしてたりする。超体育会系のノリ。

10km。
フィニッシュ。
超えられない壁だと思っていた10kmを膝壊さずに完走。
歩けないぐらいボロボロになるかと思ってたけど、時間をかけたおかげで違和感もひどくなく。

タオルとゲータレードを受け取って、湖畔でしばらく休憩。
靴を脱いで本栖湖に入ってみる。アイシングである。

水温は思ったより低くてかなり気持ちよかった。勢いに任せて泳いでる人とかもいたけど、ここからバスで会場に戻るのにどうするつもりなんだろ。

しばらく休んでいると会場に異変が。謎の行列の登場。

しばらく考えてたら帰りのバスであることが判明。急いで並ぶ。
先に言ってしまおう。マラソンなど序章に過ぎない。この行列こそが全ての始まりである。

ライブは12:30から始まるわけだが、全員がその時間に会場に戻れるという保障はなく、規約にも注意書きとして「物理的に見ることができない場合がある」と書かれてあった。
早くバスで戻らないと、HIFANAを見ることができない。しかし列はいっこうに進まず、行列だけがただただ長くなるばかり。

数分待って10m進んで...といった感じでジリジリと前へ進んでいく途中、対岸の会場ではついにライブが始まってしまった。HIFANA見られなかったらどうしよう...

結局それから1時間弱でバスに乗ることができた。しかし、バスが着く場所から会場まではさらに10分歩く。

その段階で始まってたらどうしよう...

バスが駐車場に着くや、外に出て会場を目指す。そして嫌な予感がモロに的中。そこで聞こえてきたのはHIFANA定番のwamonoだ。あぁ、俺オワタ。
そしてdj kentaroの神業が炸裂。あぁ、俺オワタ。
会場について真っ先にライブ会場を目指したらHIFANAを少しだけ見ることができた。はぁ、タスカッタ。

クロークで荷物を受け取って財布を取り出し、食事に有り付こうと思ったらまたしても...もの凄い行列である。

iPhone-photo

事実、ビールとフランクを買うだけで30分は並んだ。それ以上かも知れない。mixiのコミュによれば90分並んだという人もいた。
フランクにしたのはでてくるのに時間がかからないからと思ったんだけど、他の人はまとめて注文していた。なるほど。そっちの方が効率的って言うか注文多すぎて現場が回ってないんだ。

何とか手に入れた食事を手にbirdを見ようとしたら雨が降り始めた。テントに避難。

今度は気温が下がってきたので、再びクロークで今度はウェアを引っ張り出す。
クロークのテントでしばらく遠目にライブを見守る。

突然の雨で雨具の無料配布が始まる。かなり手慣れた感じのするイベント運営だが、行列はなんとかならんのか。

雨のおかげか行列がかなりはけた感じがするので、今度はカレーを買いに向かう。同時にサンボマスターのライブ。やばい。これ見ないと。

サンボのMCはめちゃくちゃおもしろかった。何度もカレーを吹きそうになった。彼らをトリに持ってこないのは、マラソン後だからか。

そんな感じでひとしきりライブを楽しみ、いよいよ最後の木村カエラを迎える。
その前にクロークがクローズするので荷物を全部引き出して、更衣室で普段着に着替えた。かなり日焼けしてた。

カエラのライブは遠巻きに見守りつつ帰りのバスを気にしてたら、東京行きはかなり後になるらしい。

18時。ライブ終了。
フードコートはガラガラなので今度はタイラーメン(というかフォー)を食べつつバスを待つことに。

19:30ぐらいにアナウンスがあり、バス乗り場へ向かう途中でまたしても行列。
並びまくりの一日の締めに行列だったので疲れはピークを通り越してしまった。
20分ほど並んでバスに乗れた。
気がついたら談合坂SAだった。

バスは大手町の新丸ビル前に止まった。
歩くのが嫌だったので大手町から地下鉄に乗った。

1時間ほどかけて帰宅。
二種類のアミノ酸を飲んで就寝。

とりあえずだ。10kmの壁を超えたので次はハーフだ。来年はフルだ。
この膝はいける。それがわかっただけでも今回のイベントは大成功である。

気になるタイムは1時間23分。トップは32分で走りきってた。
10kmの目標は40分切りだな。膝壊すペースだと1時間切れるのだが...

来年もまたこのイベントをやるらしいので、THE HUMAN RACEの心得とかいうエントリを書いてまとめをやろうと思う。来年に向けて。
そのときこれを読んだあなたも、日本代表として世界と戦えるように。

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