2010年8月アーカイブ
2010年8月31日
中国のコピー事情を聞いた
今更なんだが、この国のコピー事情について聞いてみた。
P2Pについて
中:P2Pは当たり前。大学などにダウンロード専用サーバーを皆でお金出し合って置くこともある。一人暮らしの場合は自室のPCにP2Pソフトを入れて、出勤前にダウンロードを設定し、帰宅後に入手したファイルを見るといった具合。回線をシェアしている場合、P2Pが帯域を食いつぶしてしまうため(日本みたいな高速回線ではない)、ネトゲをやる人がいる場合はP2Pソフトを落とすなどの配慮をすることがある。
中:Winnyは知っているし試したこともあるけど、設定画面がちょっと面倒ですぐにやめた。Winnyウイルス?そんなのあるんですか。詳細を教えてください→暴露ウイルスについて説明した。 以下やりとり。質問してるのが中国人側です。
中:そういえば自衛官が情報漏らしたりしてましたが、そのウイルスが関係してるんですか?→たぶんそう。
中:でも、それだとどうやってアシがつくんですか?→警察が総力を結集してWinnyの暗号を解いてしまって、IPレベルで追跡が可能になったから。
中:ニッポンすげー! →中国政府もそれぐらいできるでしょ?
中:そんな話は聞いてないです。回線業者がP2Pを遮断することもあるんですか?→ある。
中:どうやってP2Pしてるってわかるんですか?→トラフィックとかポートとか調べてるんだと思う。
中:確実ではないですよね?→うん。だから一定のトラフィックを超えたら速度を制限するとか、専用の解析ソフトで黒と出たユーザーに警告を出すとかやってるみたい。
中:警察から警告が来ることありますか→あるらしいよ。
中:うわー近々中国もそういう風になるかもしれないですね。ダウンロード専用PCを用意しようかな。
海賊版について
中:DVDソフトは高いです。お金出すほどのコンテンツだとも思えないし、よっぽど好きじゃないと買わないですよ。中国は給料が少ないですし、娯楽も少ない。お金出して見るほどじゃないのだけど、タダとかそれに近い価格なら見るって感じです。
海賊版のDVDは5元(約75円)ぐらいでその辺で売ってますよ(マジでその辺で売ってた)。
映画などについてはハッカーグループが競って字幕をつけたりしてます。日本とは違って割とオープンに活動してますよ。
違法コピーソフトウェアについて
中:いちいち買ってたら会社潰れます。上場企業で無い限りは、違法コピーしていたとしても責められる風土ではないです。岡本さんは買ってるんですか?
僕:もちろん。
中:いくらぐらいですか?
僕:新規40万、アップグレード16万とかかな(Adobe CS5 MasterCollection)
中:高!高すぎますよ。
僕:それでお金稼ぐんだから、ちゃんと買うべきだよ。
中:そういえば昔、海賊版のWindowsが出回ってた頃、知ってますか、壁紙が黒くなるっていうヤツです。不運にも海賊版を買わされた人にマイクロソフトは、数千円で正規ライセンスを入手できるパスを用意したんですが、そのせいで海賊版業者が一時的に駆逐されたことがありましたね。
ニセ物について
僕が中関村でiPhone4の白いプレートを買いたいという話をしたときに聞いた話。
中:素人が中関村で買い物できると思ってるんですか、価格交渉とかどうするんですか。
僕:とりあえずあるかどうかだけでも…
中:あったとして、それが本物かどうか、どうやって調べるんですか。偽物にもグレードがあるんですよ。
僕:ほう?
中:いいですか、オリジナルのものを模倣した偽物、この場合はきちんと使用できない可能性があります。これはグレードが低い。一方、正規の工場から流出するものがあるんです。これは職人が暇なときなどに同じ材料を使って作っているので、限りなく本物に近い偽物と言えます。これはグレードが高い。
ニセ物については大きな家電量販店でも普通に売られている事があり、ある種の覚悟が必要なようだ。僕はボタン電池を買う必要があって、たまたま通りがかった大きな店で購入したのだけど、それが本物かどうか、正しい価格だったのかは誰も知らない。
2010年8月25日
中国でできることとできないこと
仕事で北京に行ってました。2週間ほど。海外旅行なんて1回しか行ったことがなく、いきなり2週間というVISAナシギリギリの滞在をするというのはどうなんだと思ってましたが、何とかなりました。
中国は政策として様々な情報が遮断されているのは皆さんご存じの通り。おそらく調べれば出てくると思うんですが、僕が現地で確認した限りの使えるサービスと使えないサービスについて書かせていただきます。
まずはドメインが.com系。YouTubeはダメですしDropBoxもダメ。普段DropBoxでファイルの同期をやったりしている人にとって、突然使えなくなるのはとてもつらいです。出国前にデータの同期を済ませておくようにしましょう。
gmailは意外といけました。ウチは個人アドレスも会社のアドレスも携帯のアドレスさえもgoogleを使っているので、遮断されたらそのまま長江にでも飛び込もうかと思ってたんですが、受信できてよかったです。ただし、GoogleDocs、Google Images、動画検索は使えません。
AppStore、mobileMe、Adobeのオンラインアップデートもダメでした。
ドメインが.comなブログサービスはアウトでした。fc2.comやcocologまでもアウト。ブログじゃないんですがasahi.comはアクセスできました。.jp系のドメインはだいたいいけました。ただし、ドメインがOKでもHTMLの内容を解析され、問題があればダウンロードができなくなります。あと、画像は信頼できるドメインからのもの以外はすべて遮断されます。つまり、ライブドアブログを利用してるコピペブログなどを見ていると、本文は画像がすべて表示されず、でもアフィリエイトリンクは信頼できるドメインと見られているので画像が表示されるという、おかしな現象が起きてました。
Twitterは本家やhootsuiteともにアウトです。現地の人たちは大波とかそういう中継サービスを使ってるようです。
なお、これら信頼できるドメインかそうでないかはFTPなどにも適用されているみたいです。 困ったことにファイルの転送の最後の手段であるFTPが遮断されてしまうのは相当つらいので、仕事などでファイルのアップロードが必要な人は、なんとかして現地から接続可能か確認しておかないと、出国した瞬間に仕事ができなくなってしまいます。
SkypeやWindows Live Messengerは普通に使えます。ただし、話に寄れば検閲が間に入っているそうな。テキストやファイルのやりとりも普通に可能。音声や映像はなにやら制限がかかることがあるみたいです。
これらの制限を回避する方法としては、日本にサーバーを一つ立てておいてVPN接続する方法が有効なようです。実際に中国のオフィスでは国外のサーバーへVPN接続しているところがあるようです。
今回僕はサーバーはあったんですがVPNの設定を済ませる暇がなく、半日ほど東京とまともにデータがやりとりできなくて困ってたんですが、世話になってたオフィスの回線を借りて、上記使えないサービスを有効化することができました。ただ、ホテルとかだとどうしても無理なので、長期とか頻繁に中国に行く人は自前でVPN接続できるような環境を持っておくと便利かも知れないです。
ソフトバンクの海外パケットし放題は、休日だけ利用しました。Google Mapsが使いまくれるのは本当に便利。ソフトバンクのページでは「キャリアは自動設定で問題ない」とされていますが、北京の中心部では指定のCHINA UNICOMではなくCHINA MOBILEにつなぎに行くことが頻繁に起きてしまい(この場合、SMSでパケットし放題対象外と通知されます)、結局手動で設定しました。CHINA UNICOMにつないでるときのキャリア表示は「中国联通」で、CHINA MOBILEの時は「中国移動」です。わかりにくいので注意。
以上が通信系で気がついたことでした。文化やみんなが気になるコピー天国具合については別記事で書きます。